女装が趣味のお客様の話。

私がキャバクラに勤務していた時に体験した、ゾッとする話です。
ある日、お一人でお店へやってきたとある男性。店頭で私のパネル写真をみて、話してみたいと指名して下さいました。
フラッとお一人で来店される方は珍しくはありませんでしたが、その男性は私がみる限り、女の子がいるお店が好きそうなタイプには見えず不思議な違和感がありました。
お互いの自己紹介をして、お酒を飲みながらまずは軽い会話をしました。会話を続ける中で、男性の様々な部分が目につきました。
30代後半の男性にしては童顔で、お肌は色白のつやつや。
手の甲も白くてふっくらとされていて、爪の先までピカピカ。
会話の端々でどこか女性的な雰囲気が感じられました。そして男性は「実は、女装の趣味があるんだけど・・・」と打ち明けてくれました。
私は元々そういった趣味嗜好に偏見はなかったので、そこからは好きな洋服のブランドのことや、おススメのメイク用品のこと、女性同士で話すような内容で会話をし、すっかり仲良くなりました。
その日から男性は頻繁にお店に顔を出してくれるようになり、ある日同伴のお誘いを受けました。
了承すると女装の姿でもいいかと聞かれ、女装姿の彼と同伴をすることになりました。同伴当日、待ち合わせ場所へ向かうとロングの栗色のウィッグをかぶり、綺麗にメイクをして女性用の下着と衣類を身に着けた彼がいました。
私がその姿を褒めると、彼はすごく喜んでいました。女性の装いをした彼は言動や仕草も女性そのもので、今まで知っていた彼とは別の人と話しているような感覚になりました。
その頃からでした。彼の異変に気が付き始めたのは。
会うたびに、私のメイク法や好きな服装、どこで買い物をしているのかなどを事細かに聞いてくるようになり、それを聞いた後に会ったときにはそれを真似して女装をしているというかんじでした。
そんなことが続いた頃に、しばらく店に顔を出せないと連絡があり、仕事が忙しいのだろうと思っていました。その連絡から数か月後、ふと店に現れた彼は別人のように変わっていました。
男性らしい骨格だった顎は女性的にシャープに、つぶらでぽってりとした瞼の目元はくっきり二重の大きな目に、丸みをおびた鼻は小さくなっていました。
驚く私に彼は言いました。
「あなたの写真をみてから、ずっとあなたの顔になりたくて、あなたの写真を整形外科の先生にみせて手術してもらったんだ。」
全身に鳥肌が立ち、何とも言い表せない恐怖感が迫ってきました。
それから、彼の執拗な執着に悩まされ私は店を辞めました。携帯も変えて、引っ越しもしたのでその後の彼がどうしているのかはわかりませんが、本当にゾッとした体験でした。